25歳の僕の歩み

このブログは、私が25歳の時にmixiに書いた日記を改めて読み返し、多少加筆訂正したものです。ご一読頂ければ幸いです。 南無阿弥陀仏

カウンセリングに学ぶ「話しの伝え方」 -あなたメッセージと私メッセージ-

2011, 6, 18

 

今回は僕がカウンセリングから学んだ「話しの伝え方」ということで、「あなたメッセージ」と「私メッセージ」ということについて書いてみたいと思います。

 

まず、「あなたメッセージ」。これは、「あなたは~です。」といった形のメッセージです。例えば、

「あなたはダメです。」

「あなたはこうすべきです。」

 などなど、話し手が相手を否定したり、裁いたり、決めつけたりするようなメッセージです。これはとても攻撃的なメッセージで、相手を受容したり、肯定したりするようなメッセージではありません。

 

では次に、「私メッセージ」。これは、「私は~です。」といった形のメッセージです。例えば、

「私はこのように感じています。」

「私はあなたのことをこのように理解しています。」

 などなど、私が感じでいることを表現したり、相手に対して私が理解しているところを表明したりするメッセージです。このメッセージは話し手が相手のことを裁いたり、決めつけたり、押し付けたりするのではなく、あくまで私自身の中で感じているところを相手に表明するメッセージです。

そしてその背景には、自分も相手も一人の人間として尊重し、お互いの考えはお互いの考えとして大切にして、押し付けたり、裁いたりすることなく、そのまま尊重するという気持ちがあります。(ここの部分は、2011/05/19「優しさと尊敬の態度」や2011/06/01「自分の気持ちと相手の気持ち」のところでふれている内容と繋がってくることです。よかったら、参照してみてください。)

 

 

 

このことを踏まえて、会話の例を出してみます。

・あなたメッセージの場合

例1「きみはこんなこともできないのか。」

例2「そんなこと気にしてないで、あなたはこうすべきよ。」

  ・私メッセージの場合

例1「あなたがこれを出来なかったことを知り、私は驚いています。」

例2「あなたはこのことが気になるんですね。ただ、私の思いとしては、このようにしてみてはどうかなぁと感じています。」

 「あなたメッセージ」と「私メッセージ」では、伝えたい内容が同じであっても、表現の仕方にこのような違いが出てきます。

 

また、形の上でまず大切なのは、「あなたは~だ。」と主語を相手にするのではなく、「私は~だ。」というように主語を私にすることです。もちろん、主語を変えて形だけ「私メッセージ」になったからといって、必ずしも相手を責めないようなメッセージになったわけではありません。以前の日記でもふれてきたように、最も大切になってくるのは、話し手側の相手に対する「態度」です。

だけど、このように「形」から入っていくことも大切だと僕は思っています。「形」だけでも、普段の会話の中で少しずつ意識していくことで、それは相手のことを思いやり、大切にしていく「態度」へと繋がっていくと思います。

 

また、怒っている時や悲しんでいる時など、心に余裕がない時ほど、「あなたメッセージ」になりやすくなります。そんなとき、もし相手も心に余裕がない状態なら、罵り合いや喧嘩になり、お互いを深く傷つけあうことにもなりかねません。そんな時のためにも、普段の日常会話の中で意識的に「私メッセージ」を使い、自分自身にしっかりとなじませておくと、いざという時にも生きてくるのではないかと思います。

また、そうでなくても「私メッセージは」は人間関係をより円滑に、より深くするものだと僕は感じています。

 

というわけで、今回は「話しの伝え方」ということで、「あなたメッセージ」と「私メッセージ」の二つのメッセージについて紹介しました。