25歳の僕の歩み

このブログは、私が25歳の時にmixiに書いた日記を改めて読み返し、多少加筆訂正したものです。ご一読頂ければ幸いです。 南無阿弥陀仏

カウンセリングに学ぶ「話しの聴き方」2 -自分の気持ちと相手の気持ち-

2011, 6, 1

今回はカウンセリングに学ぶ「話しの聴き方」の二回目です。なので、当然ながら一回目もあります。また、他にも以前の日記でカウンセリングについてふれているものがありますので、始める前に少し紹介しておきます。

 

milleface.hatenablog.com

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もし興味がありましたら、参考にしていただけたらと思います。また、ある程度の流れの中で書いている日記ですので、前の日記もセットで読んでいただけると、今回の日記の内容もぐっと深まってくると思います。

 

さて、それでは今回の日記の内容に入っていきたいと思います。今回は、「自分の気持ち」と「相手の気持ち」について書いてみたいと思います。僕は、この二つをきちんと区別することは、話を聴く上でとても重要なことだと感じています。(ちなみに、これは「仏教の聞き方」というところにも大きく繋がる部分があるのですが、それはまた、折をみて紹介していきたいと思います。)

まず、読み手の方に質問です。普段の会話の中に、このような場面はありませんか?

 

Aくん「実は僕ね、最近こんなことがあったんよ。」

Bさん「えぇ!?私も同じことがあったよ!私はね…」

Aくん「……。」

 

Cさん「実は私、こんなことを思ってるんよ。」

Dくん「うん、わかるわかる。僕もね…」

Cさん「……。」

 

さぁ、どうでしょうか?

この二つの例は、一見、相手の話を理解して聞いているようで、実は相手の話をきちんと聴かずに、自分の話にすり替えている可能性があるんです。あくまで可能性です。もちろん、きちんと相手の話を聴けている場合もあります。

僕はカウンセリングの学びの中でこのことを知ったとき、驚きました。以前の僕は、話を聴くということは、相手の気持ちを自分も同じように「わかる」ことだと思っていたからです。だから、相手の話を聴いて、「うん。わかる、わかる。」と自分の気持ちを相手に合わせて、そして、相手の話の内容と同じような具体的な自分の体験や思いを伝えていくことが、相手の話を聴いて、相手に寄り添っていくことだと思っていました。

だけど、その思いはカウンセリングを学んでいく中で、少しずつ変わっていきました。

そして僕の経験上、上の例のような会話をしているときの場合、聞き手側は話し手側の話を聞いたつもりになっていて、実は気づかないうちに相手の話を自分の話にすり替えてしまっていることがとても多いと感じています。

 

その原因の一つとして、「相手の気持ち」と「自分の気持ち」の区別ができていないということがあると思います。

 

「相手が体験した出来事」と「自分が体験した出来事」。確かに、とても似ていることもあるし、だからこそ相手に共感できるということもあります。だけど、それはあくまで違う出来事です。当たり前のことですが、相手と自分は違う人間です。だから、どんなに同じような体験だったとしても、体験した時の目線も違えば、そこで感じる思いも違う。それらは別々の体験なんです。

同じように、「相手の気持ち」と「自分の気持ち」、これもやはり違います。

 

ここのところをまず、しっかりと抑えておくことが大切だと思います。どんなに同じような出来事や気持ちだったとしても、それを体験し、感じたのは自分ではなく相手。だから、まずは「自分の気持ち」を少し横に置いておいて、「相手の気持ち」として話をしっかり最後まで聞いていくことが必要だと思います。

そして、僕の経験上、相手の話を聴かせていただいていくなかで、「自分の気持ち」と「相手の気持ち」の違いがはっきりしてくることが何度もありました。

話の始めの方では、「うんうん、僕も同じことをした。」とか、「そうそう、僕も同じことを思った。」という思いがあった場合でも、相手の話をきちんと最後まで聞いていくと、「あっ、これは知らなかったなぁ。」とか、「あっ、ここは僕とは違う体験だ。」とか、「そうか、この人は実はこういうことを感じていたのか。」などの気づきが起こってくることが結構あります。

もちろん、最後まで相手の話を聞いたうえで、「やっぱり自分の体験と同じだ。」「自分も相手と同じ気持ちだ。」というふうに感じることもあると思います。

でも、だからこそ、相手の話を「相手の気持ち」としてきちんと最後まで聞くことは大切だなぁと感じています。話しの始めだけでは、「相手の気持ち」をきちんと受け取れていないことが多いのです。そして、てっきり「自分の気持ち」と同じだというふうに決め込んでしまい、「相手の話」を「自分の話」にすり替えてしまうことが日常生活の中でも、とても多くあると思います。

 

日常生活の会話の中で、「なんか話がかみ合わないなぁ…。」と感じたことはありませんか?その「かみ合わない」ことの大きな原因の一つに、「相手の気持ち」と「自分の気持ち」がごちゃ混ぜ状態になってしまっているということがあると思います。そんな時には、まず「自分の気持ち」を少し横に置いておいて、「相手の気持ち」というのに耳を傾けてみてはどうでしょうか。

 

だけど、このことはとても難しいことだとも思います。僕の中で難しいと感じていることは、「「自分の気持ち」を横に置いておく」ということです。「自分の気持ち」というのは、無限にあふれ出てくるように起こってきます。その気持ちをそっと横に置いておいて、相手の話に集中するということは、とても難しいことです。どうしても、「自分の気持ち」が気になってくる。

それは、カウンセリングを学んできた「いま」も感じていることだし、またその時の体調や精神状態にも大きく影響されてくることでもあります。

 

だけど、それでいいんです。

 

何も完璧を求める必要はない。もちろん、それにチャレンジしてみるのも大切なことだと思います。だけど、それよりももっと大切なことは、「いま・ここ」で私ができそうなことを試してみることだと思います。

例えば、誰かの話を聞いている時に、

「あっ、これは「相手の気持ち」だな。そして、こっちは「自分の気持ち」だ。」

というところに少し意識を傾けてみるとか、
「あっ、この人はまだ何か話したいのかもしれない。なんだか今は、自分の思 いを我慢できそうな感じもしているし、もう少し話を聞いてみよう。」

など、「いま・ここ」の「自分の気持ち」と相談しながら、できそうなことを試してみてはいかがでしょうか。

僕はカウンセリングからの学びを通して、いろんな人の話を聴かせてもらいながら、そこに大きな発見と大きな喜びを感じています。なので、ここに紹介させてもらっていることは、僕自身が体験したおススメの品です。

よかったら、あなたもぜひ試してみてください。